純粋に楽器それぞれのパートの音が良いバンドをあげるとすれば、真っ先にMaroon5を挙げたい。
バンドでデビューするアーティストは、どうしてもミュージシャンオブミュージシャンに比べて、実力が引けをとってしまう。
それが完全に悪いと言っているわけではない。
演奏の質に関わらず、QueenやColdPlay、ある種ビートルズのように、1大ムーブメントを起こしたバンドも多い。
彼らは一貫して、演奏の質は抜きに、楽器そのものの音質、活かし方が上手だったり、メロディが異常によくて成功を収めている。
そして、よほど破綻しない限りは、別にそんなに気にしなければ聴けるのである。
また、憑依したように、急にワンフレーズ感動的なフレーズを弾いたりすると、思わずにやけてしまう。
さて、Maroon5は全体的に演奏の質が高い。ドラムは..もう少し改善点があるかもしれないが、十分に聴けるレベル。
JohnMayerのバックミュージシャンのように、ガッチガッチに全米の1軍を引っ張って来なくても、全然聴けるのだ。
ギタリストはスタジオミュージシャンでも100%通用する、日本でいうBzの松本さんみたいな存在である。
Maroon5のバンドは総じて音がいい。フェンダーのエレキベースは、フェンダーの美味しいところをレコーディングで完璧に再現できているし、ラインも心地良い。
良いバンドには良いベースがいる典型例である。
ギターの音作りは一流の食材に、最高の調味料をかけるような、エッジとスパイスの効いた、飽きのこない良い音。
キーボードは気の利いた、おしゃれなリリックを随所に散りばめる、影の立役者。
程よくリラックスでき、リズムの安定したボーカル。
バンド全員が、頑張っている、完成している、応援したくなる、ようなバンドである。
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