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良い音とは?

あなたにとっていい音とは、どんな音でしょうか??


例えば目の前に、2種類の机があるとします。


1つは木製のデスクです。

2つ目はプラスチック製のデスクです。


デスクの天板を叩いた時、あなたは、どちらの方が音が良いと感じるでしょうか?





大半の人が木製のデスクの方が音が良いと感じるのではないのでしょうか?


これは楽器業界でも同じです。

いかに気の鳴りを再現するか?これが良い楽器作りの一つのテーマでもあります。


自然な音、自然によって作られた音は、心地良く感じるらしいです。


具体的には、倍音がテーマになってきます。


プラスチックよりも、木製のデスクを叩いた方が音が柔らかく感じませんか?

それが倍音です。(音楽的な)


倍音が多いほど、良い音に聞こえるそうです。


例えばステンレス製のデスクを叩いた時も、音がバチーんと鳴るステンレスデスクよりも、少し温かみを感じるくらいの音の方が、心地よく聞こえそうじゃないですか?(感覚的に)



ではいい音でレコードをCD化するときに、自然な音に近づけた方がより良い結果を生むのではないだろうか? 

レコードCD化に限らず、オーディオ製品は全て、自然に近い音を目指すべきなのではないか?


木製のキャビネットを使ったLynnのようなレコードプレーヤー、木製のプラグを使ったケーブル・・・

そういったものがいいのではないか?


もしそうだとしたら、映画館の大きなスピーカーは木製で、座席も木製で、ドリンクカップすらも木製で・・・



木の音は倍音が多く、いい音です。

どんな高価なピアノも、鉄を使わず、木を使ってます。

木の音は良いですが、弱点があります。


・耐久性

・音がこもる

・木の音からなる環境に慣れていない



耐久性は想像しやすいですね。

音がこもる、これは、気の鳴りは心地いいのだけれども、細かい情報を描写できないという弱点です。

特に高い音、とても低い音は、固いもののほうが音を出しやすい特性があります。

故に金属の方が、全体的に音の情報量が多いいです。


レコードプレーヤーの針は金属でできております。耐久性が高く、音の情報量を優先するからです。


『木の音からなる環境に慣れていない』

 

皆様がどんな環境で音を聞いてきたか? が重要になってきます。


大半の方が、小さい頃から、テレビやラジオ、今の若い人はスマホの小さなスピーカーから出る音楽を聞いてきたのではないでしょうか?


テレビのスピーカーから鳴る紅白歌合戦のような音は、基本的にはあまり良くないはずです。

良い悪いは別として、木の鳴りは感じたりはしないでしょう。



少し脱線しますが、日本の小学生にJpopとラップの音楽を聞いてもらい、どっちの方が好きかを聞いたら、9割以上がJpopを選ぶでしょう。

反対に、アメリカで同じことをしたら、全く逆の結果になると思います。(多分)


聞き馴染みのある音楽を好きになるように、聞き馴染みのある音を好きになる傾向があると、思います。


では、木製のキャビネットでできたスピーカーと金属でできたスピーカーからなる音を、聴き比べた時、どちらの音の方が良い音と聞こえるでしょうか?



私は大半の人が、金属製を選ぶと思います。

ほとんどの人が、音楽を木製キャビネットで聞いてこなかったからです。

もし木製キャビネットを選ぶようでしたら、視覚的な情報による可能性が高いです。

ブラインドテストをしたら、大半の人が金属製のスピーカーを選ぶと思います。


倍音は確かにいい音です。

一方で、スピーカーからなる音は、木の鳴りを再現しきれない面があります。

直接木でできた楽器を鳴らすのと、木でできたスピーカーで録音された音楽を聴くのは「木っぽさ」が違う、というのは容易に想像できると思います。


私自身の経験によるものですが、音楽未経験だった私が、どのようにして音楽からたくさんの情報を得られるようになったかというと、倍音を聞き分ける力がついたからだと思います。


古い楽器ほど倍音が多いです。


私が追ってきた道と同じように、ピュアオーディオをやってきた人は、まず高解像度系のスピーカー、アンプから入り、自然な音がなる環境に落ち着く、、という段階を踏んでいる方が多いのではと思います。



まとめると、自然な音の方が良い音だが、スピーカーから音楽を聴く場合、テレビのスピーカーから出るような、少しノイズ混じりのハイファイな音の方もまた同様に、心地よく感じるのではないでしょうか?

という話です。


もう少し端的にいうと、初心者は金属スピーカーの音が好き、違いがわかる人は、自然な音が鳴る木製スピーカーが好き、ということです。



これを裏付ける理由の一つに、オーディオクエストという、オーディオ用のケーブルメーカーを取り上げます。


オーディオクエストは、ケーブルなんかで音は変わらない、というコンサバな時代において、広く大衆に認められ、アメリカ最大の高音質ケーブルを販売するメーカーとなった、いわばケーブル界のパイオニアです。


オーディオクエストのケーブルはどれも一貫して、艶と音声感に個性があります。

良くも悪くも、音に若干、歪みがあります。

日本で言えば、オーディオテクニカの音に近いです。


なぜオーディオクエストが人気かというと、テレビで聴くような音楽と類似点があるからです。


自然な音の鳴りをする、国産のオヤイデケーブルが世界でシェアを獲得しきれず、オーディオクエストに劣る理由は、一般的な人の高音質に寄せきれていないからだと思います。


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