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レコード針は維持費が高い

『Hey siri !? カートリッジって何?』


 ⇨ ’’カートリッジ:必要とされる機能をパッケージした比較的容易に交換可能な部品’’


例えば加湿器であれば、殺菌成分のあるカートリッジ。

テレビゲームだったら、こういうのも思い浮かべられるのではないでしょうか?






レコードプレーヤーで取り替え可能な部分、それがカートリッジ(レコード針)です。

ではレコードプレーヤーにおいて’’必要な機能’’とはなんでしょうか?



それは、音を読み取る針のことを指します。



カートリッジの針がレコードの溝をなぞりながら、振動を読み取って、レコードの音楽を、オーディオアンプに伝達します。


(本題から逸れますが、レコードから読み取った音はとても小さいので、専用のアンプが必要です。アンプは小さな音を大きくして、私たちが聴こえるようにします。一般的にフォノアンプというものを使います。)





レコードカートリッジの相場についてお話しします。


入門モデル:~1万 MM系カートリッジ

一般モデル:2~5万 

ミドルクラス:10万~20万

ハイエンド:30万以上、最大で約100万



カートリッジアップグレードによる費用対効果の主観


入門⇨一般モデル =100とした時

一般⇨ミドルクラス= 80

ミドルクラス⇨ハイエンド=30

私は様々なカートリッジを試して聴いてきましたが、ミドルクラスのカートリッジは総じてとても音がいいです。

解像度が高いと、思わせるような音です。

 

厳密なところを言うとCDの方がLowは出ます。

ただ、レコードを使うことによって、音楽の伝わりやすい部分が誇張される気がします。



ミドルクラスからハイエンドに変えた時に、音がいいと感じるか??

そりゃ多少は良くなると思うのですが、正直ブラインドテストをやったら気づかないレベルだと思います。



さて、本題ですが、なぜ当店ではミドルクラスのカートリッジを使わないのか?


・・・それには、針の寿命が関わってきます。



レコード針の寿命は、針の種類にもよりますが、500時間と言うのが一般的だそうです。

レコードアルバム1枚が約30分だとすると、2枚で1時間


500時間が寿命であれば、一般的なレコード針は最大で1000枚レコードが再生できるということです。


例えば20万円のカートリッジを使った場合、1枚あたりの費用は、


20万円÷1000枚=200円/1枚



1枚再生するごとに、200円です。


これって、冷静に考えると、まあまあ高くないですか?



週に3回、アルバム単位でレコードを1日3枚くらい聴く場合、

200円×3枚×週3日×4=7200円/月


良いカートリッジで音楽を聴くと言うことは、お金がかかると言うことです。

じゃあこれがハイエンドになったら・・・もっとお金がかかります。


レコードのカートリッジは買った時だけでなく、買った後の減価償却分?みたいなのも考慮しなければなりません。



カートリッジは針交換できます。摩耗した針のところだけ交換できるのです。


しかし針交換できるカートリッジは廉価モデルばかりで、針交換価額で本体交換になることがほとんどです。

針交換できるものでも金額がえぐいです。


その相場は新品の半額~3/4くらいの金額になります。

高いモデルほど割引率が高いです。



(例)

vm540ml/h 販売価額¥36,300  交換針 VMN40ML  ¥29,150






10X5 MKII 販売価格 ¥81,000(税抜) トレードイン ¥64,800(税抜)

XX2 MK2 価格 ¥230,000(税抜) 針交換 ¥128,000(税抜)

DV KARAT 17DX 価格 ¥250,000(税抜) トレードイン ¥202,000(税抜)

DV DRT XV-1t 価格 ¥980,000(税抜) 針交換 ¥540,000(税抜)






ではお店で毎月30枚を目標に、アナログレコードをCD化する時、毎月にかかる減価償却費料は??


⇨20万円のカートリッジ(1枚200円)×30枚=6000円 


 売り上げ=1枚2000円×30=60000円

    純利益=売り上げー税金ー経費=50000円 ーカートリッジ減価償却6000円・・・

     =44000円

 

 この6000円は個人的には大きいです。

 また、摩耗に関わらず、故障に関するリスクを考慮すれば、減価償却費はさらに余裕を持たせなければなりません。


よって当店では一般クラスのカートリッジを使用しております。

正直妥協もあります。もっと良くなります。


それでも、この金額帯でできるベストを尽くしたつもりですし、充分すぎるくらい良い音で仕上がっている自信があります。



例えば、プロのミュージシャンのライブを見に行った時に、何100万円するビンテージギターを弾いていたとして、その違いがわかりますか?

私も分かりません。それが安価なレプリカであるか、自信を持って言い分けられることができません。

演奏する上で、演奏者の立場で弾きやすい楽器はあると思いますが、それはギター自体に頼らずとも、アンプの設定でどうにかなったりするものです。



一般クラスのカートリッジでも、音のバランスを見て機材を厳選し、適切なノイズ除去・マスタリングをすれば、素晴らしい音質になります。



デモ音源をぜひ実際に聴いて、良いと思った方、あるいはしっかりとこだわりを持ってレコードをCD化していただきたい方、ぜひご依頼をお待ちしております。


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